生産・出荷工程

安心・安全と豊かな食味を両立させたイワガキ「春香」。均等な外観やばらつきのない大きさや重量など、消費者サイドの需要に応えるべく、2014年、その生産工程を一新しました。個体養殖にシフトすることで、優れた外観と実入りの向上を実現しています。




生産・出荷工程
人工授精した浮遊幼生に植物性プランクトンを給餌しながら、1トンの水槽で幼生の成長を待ちます。約1か月飼育すると吸盤のような組織が発達してくるので、採苗器としてトレールと呼ばれる樹脂製の円盤を水槽に配置。すると幼貝はトレール表面に付着します。

一般的なイワガキの養殖では、その材料の入手が容易であることから、ホタテガイの殻が採苗器として使われてきました。「春香」では個々のイワガキに十分な栄養が行き渡ることを重視し、採苗の段階で幼生同士を独立させやすいよう、柔軟な素材を用いた「トレール」を選択。後行程で稚貝を独立させて採苗器から剥がすことが容易になり、いわゆる一粒ガキ(シングルシード)として「春香」を生育させることが可能になりました。世界基準の優れた外観も「春香」のプレミアム品質のひとつです。

安心・安全と豊かな食味を両立させたイワガキ「春香」。均等な外観やばらつきのない大きさや重量など、消費者サイドの需要に応えるべく、2014年、その生産工程を一新しました。個体養殖にシフトすることで、優れた外観と実入りの向上を実現しています。
トレールを海水に浸し、害虫除去を行います。(期間中2回)
海中でマイクロバブルを照射し、雑菌の繁殖を抑えます。(週3回、計18時間)マイナスの電荷を帯びたマイクロバブルが表面の雑菌や異物に付着・吸着し、浮上することで、稚貝から雑菌や異物を除去します。
振動によりトレールから種苗を剥がします。
餌となる植物性プランクトンを捕食しやすいよう、成長に応じてカゴを選択しています。
カキ養殖用セメント・カイデライト®で3つずつロープにイワガキを固定します。

従来のイワガキ養殖では、蛎殻に小さな穴を開け、テグスを通し、そのテグスでロープにイワガキを固定する耳吊り(みみづり)という手法が主に用いられてきました。この手法では均一な固定が難しく、餌となる植物性プランクトンの補食にばらつきが出やすいことから、成長度の個体差が大きいため、植物性プランクトンの少ない外洋養殖では十分な成長に至らない個体も出ることが懸案材料でした。

そこで、カイデライト®による固定方式を導入。特殊なセメントを用い、ロープの周囲にイワガキを貼り付けます。均一な固定は成長を促し、耳吊りに比較して成長率が10%から20%向上しました。なお、カイデライト®はカキ養殖用として開発されていますので、イワガキの成分には全く影響を及ぼしません。
カイデライト®接着後、外洋で3年。ゆっくりと成長します。